
Electrical and Electronic Engineering
微細化の次の世界へ
半導体の微細化技術はいよいよ物理的な限界を迎え、これまでムーアの法則に従って飛躍的な成長を遂げてきたプロセッサの性能も、20年かかかってもやっと2倍程度の向上と性能向上の頭打ちが懸念されています。

限界を打ち破るために、エネルギー効率の高い新しい半導体デバイス技術に期待が寄せられています。本技術は新材料2次元半導体WSe2を用いた新しいCMOS基本回路の性能を実証するものです。
2次元層状半導体WSe2は電子と正孔が共に高い移動度を有し、両極性伝導性が期待されていましたが、今回、計算ではなく、実験的に電源電圧0.5V動作を実証しました。

作製したWSe2 p&n FETのId-Vg特性です。p型とn型の両方のWSe2 FETの動作を実現し、これを用いてCMOSインバータを作製、0.5Vでの実デバイスでの動作を世界に先駆けて実証しました。
