【開催報告】Building the Next 60 Years of Japan-Singapore Innovation

2026年9月25日(金)、シンガポール国立大学(National University of Singapore、以下NUS)にて、東京科学大学(Institute of Science Tokyo)と、NUSの起業・イノベーション推進部門であるNUSXの共催による日・シンガポール外交関係樹立60周年記念フォーラム「Building the Next 60 Years of Japan-Singapore Innovation」を開催いたしました。

本フォーラムは、NUSX主催のフラッグシップカンファレンス「A5X」内の特別イベントとして開催され、約150名におよぶ参加登録のもと、大学、グローバル企業、スタートアップ、投資家、支援機関など多様なステークホルダーが集結しました。日・シンガポールの研究成果や先端技術をアジア太平洋地域の課題解決へとつなげ、持続可能なイノベーション・エコシステムを構築するための熱い議論が交わされました。


イベント概要

日時: 2026年9月25日(金)13:00–17:00 SGT

会場: NUS iCube Building

共催: 東京科学大学(Institute of Science Tokyo)、NUSX ほか


セッションハイライト

1. Opening Remarks:次の60年に向けた問題提起

開会セッションでは、大嶋 洋一 東京科学大学執行役副学長、石川 浩司 駐シンガポール日本国特命全権大使、筒井 清輝 スタンフォード大学アジア太平洋研究センター(APARC)所長(ビデオメッセージ)からオープニングスピーチが行われ、日・シンガポールのこれまでの協調関係と実績を振り返りつつ、次の60年に向けた新たな共創ビジョンが提示されました。本学が主導する国際産学連携の展望を含め、単なる一国・一企業間の連携にとどまらず、アジア太平洋地域全体の発展に寄与するオープンイノベーション基盤の構築に向け力強い一歩が踏み出されました。

(左:石川 浩司 大使、右:大嶋 洋一 執行役副学長)
筒井 清輝 APARC所長 からのビデオメッセージ

2. Panel Session A:シンガポールと日本の技術による東南アジアの社会課題解決に向けて

両国が誇る高度な技術やディープテックを、東南アジア諸国が直面する現実の社会課題(環境・エネルギー、都市インフラ、ヘルスケア等)へいかに適用・実装するかを議論。技術をそのまま展開するのではなく、現地のニーズに合わせてソリューションを共創(co-design)する重要性や現場での課題受容性、レギュレーションのクリア、パートナーシップの構築など、社会実装を成功に導くための具体的な条件や手法について活発な意見交換が行われました。

(左から、Tan Yeow Kee 氏 SoundEye CEO、武田 隆太 氏 ㈱リバネス 執行役員、阿部 直也 東京科学大学 環境・社会理工学院 教授、大場 優 氏 NUSX Senior Manager/B71 Japan Centre Director(モデレーター))

3. Pitch and Reverse Pitch

大学発ベンチャーやスタートアップによる「Pitch」と、現場の具体的なニーズやオープンイノベーション課題を提示する企業・支援機関による「Reverse Pitch」が展開されました。アカデミアなどの先進的な技術シーズと実社会の課題を具体的にマッチングさせ、実効性のある連携検討へとつながる熱気あふれる時間となりました。

(左から、Invigilo、東京科学大学、ヒューリック/UMI、PT Fujita Indonesia、CRecTec、みらい創造インベストメンツ)

4. Panel Session B:日本とシンガポールの大学発イノベーション・エコシステムの構築

本学やNUSをはじめとする両国の大学・研究機関に眠る優秀な知と研究成果を、一過性のプロジェクトで終わらせず、国境を越えて継続的に市場や社会課題と接続し続けるプラットフォームのあり方を模索。両大学の補完関係を活かした持続可能な産学官連携の枠組みや、研究者・起業家の循環を促す大学発エコシステムの実現に向け、今後の具体的アクションが議論されました。

(左から、大嶋 洋一 執行役副学長、Benjamin Tee 氏 NUS Vice President (Ecosystem Building) / professor、黒川 淳二 氏 日本貿易振興機構(ジェトロ)シンガポール事務所長、羽田 大樹 氏 Stellar Incubation Singapore CEO(モデレーター))

5. Closing Remarks and Networking

クロージングでは、Benjamin Tee氏(NUS Vice President)によるフォーラムの総括が行われ、継続して本イベントを開催していくことが提案されました。その後のネットワーキングセッションでは、登壇者、研究者、起業家、投資家、支援機関の担当者が一体となり、国境や組織の垣根を越えた対話が弾みました。新たな共同研究・事業の芽が生まれるなど、次なる60年に向けた強固なイノベーションネットワークが形成されました。

Benjamin Tee氏 NUS Vice president (Ecosystem Building)
会場の様子

ご参加・ご協力いただきました皆様、誠にありがとうございました。東京科学大学は今後も、本フォーラムを契機として生まれた対話とつながりを具体的な国際共創事業へと繋げてまいります。