「アグリフードヘルスイノベーションフォーラム」開催報告

東京工業大学オープンイノベーション機構は、2024年2月29日に「アグリフードヘルスイノベーションフォーラム」を開催いたしました［Greater Tokyo Biocommunity (GTB) 協力)］。

 本フォーラムでは、様々な社会課題に対し、農業・食品産業・ヘルス産業（アグリフードヘルス産業）を俯瞰的に捉え、デジタルツイン技術を活用することで、未来志向の解決策を議論、模索します。本分野のイノベーションには、生産者から消費者まで、様々なステークホルダーが連携したイノベーションエコシステムの構築が必須です。産業界、アカデミア、行政、金融等各界から登壇者を迎え、現状認識、課題の共有や問題提起など、多方面から議論いたしました。

大岡山キャンパスの西 9 号館ディジタル多目的ホールとオンライン配信を併用したハイブリッドにて開催し、220名程度の参加があり、活発な議論が交わされました。また講演後、ネットワーキングを隣接するつばめテラスで開催し、懇親を深めました。

シンポジウム概要は下記の通りです。

シンポジウム概要

【開会挨拶】

東京工業大学 理事・副学長（研究担当）/オープンイノベーション機構 機構長　渡辺 治

【講演１】「なぜ東工大が、アグリフードヘルスに取り組むのか」

東京⼯業⼤学 副学長（産学官連携担当）/オープンイノベーション機構 副機構長    大嶋 洋一

【基調講演/講演２】「FoodTech 〜Unlocking the potential of Food フードテックのインパクト～食の可能性を開放する」

UnlocX　代表取締役CEO　田中 宏隆 氏

【講演３】「デジタル・フード・プラットフォーム　～スマート農業と「食」のwell-being価値創造のインテグレーション～」

東京工業大学 環境・社会理工学院 教授　木村 英一郎

【講演４】「NTTDATA Food&Wellnessの取り組み」

NTTデータ第二インダストリ統括事業本部　食品・飲料・CPG事業部長    三竹 瑞穂 氏

【講演５】「デジタルツイン活用で目指すフード戦略」

東京工業大学 科学技術創成研究院 教授     藤澤 克樹（オンライン）

【講演６】「持続可能な食文化へのトランジション：畜産物のアニマルウェルフェアを例に」

東京⼯業⼤学 環境・社会理工学院 准教授   大橋 匠

【講演７】「サステナブルな行動変容を促すカムカムDxプロジェクト」

東京医科歯科大学　大学院 地域・福祉口腔機能管理学分野 教授　松尾浩一郎 氏

【講演８】「日本人の食生活の問題点と世界的なたんぱく質供給不足」

鈴廣かまぼこ 代表取締役  鈴木 博晶 氏

【講演９】「データとAIで日本の農家を応援する農業データ連携基盤WAGRI」

農業・食品産業技術総合研究機構　基盤技術研究本部 農業情報研究センターＷＡＧＲＩ推進室 APIコーディネーター   鶴 薫 氏

【講演10】「流通・物流におけるクラウド活用事例の紹介」

アマゾンウェブサービスジャパン    エンタープライズ技術統括本部 サービスグループ トラベル・交通・物流ソリューション部　シニアソリューションアーキテクト　横山 誠 氏

【講演11】「フードバレーについて」

オランダ王国大使館 イノベーション・科学技術部プロジェクト・オフィサー 髙橋 園子氏

オランダ王国大使館 農務アドバイザー 斎藤 裕子 氏

本イベントは多くの領域に跨がっていることから、講演数が多くなり深い議論に至らぬところもあったかと思います。一方で多くの課題の認識や気づきもあり、アグリフードヘルス全体を押し上げようとする共通の機運も醸成されたように感じました。これを契機に、アグリフードヘルスでのオープンイノベーションエコシステムの構築を通じ、イノベーション推進の取り組みを進めていきたいと思います。

ご参加の皆様、ならびにご登壇いただいた皆様にお礼を申し上げます。